2015年04月28日

母のカン〜つわり・悪阻と多胎妊娠〜

つわり(妊娠嘔吐)とは病気ではありません。
妊娠初期の嘔気・嘔吐・食べ物の嗜好の変化をいいます。

概ね5,6週頃から始まり16週頃には落ち着くもので、軽い症状を含めますと半数以上の妊婦さんにみられるそうです。妊娠5,6週とは子宮内膜に着床した受精卵からの胎盤が形成される時期です。

この時期には胎盤から妊娠を維持する為の様々なホルモン(ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)、プロゲステロン、エストロゲン)が分泌されます。

・エストロゲンは卵胞ホルモンのことで子宮内膜を厚くして受精卵に居心地の良いベッドを維持します)

・プロゲステロンは黄体ホルモンとも呼ばれ(子宮内膜を潤し受精卵がいつまでも寝ていたくなる布団を維持します)

・ヒト絨毛性(絨毛とは胎盤の事です)ゴナドトロピンは妊娠初期から生成され、胎盤の中の絨毛から分泌されます。妊娠黄体の分解を抑制し黄体ホルモン(妊娠維持に必要)を途切れないようにします。
また母親の免疫で受精卵が殺されないよう免疫的寛容(母親の免疫システムが受精卵を敵とみなさない)に関わっているとも言われます。受精して2週目には分泌され尿に排出されますので妊娠検査に使われています。

このゴナドトロピンの分泌量がつわりの症状に大きく関わっているといった研究もあります。

ヒト絨毛性ゴナドトロピンの分泌量が増える(つわりがきつくなる)には2つの要因が考えられます。
一つは多胎(双子以上)の場合、もう一つは胞状奇胎などの絨毛性疾患(絨毛の細胞が異常増殖するなど)によるものです。

他には精神的なストレスや妊娠への不安、自律神経失調など心因的なファクターがつわりを強くしているとも言われています。

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また、つわり(妊娠嘔吐)が悪化すると「妊娠悪阻」に進行します。これは病気として医師による輸液処置が必要になることもあります。主な症状としては
@食べ物の経口摂取量の低下:
異化(栄養が入ってこないので自己の脂肪や筋肉を分解してエネルギーに変える)が亢進→体重の激減、体が酸性になっていきます(ケトアシドーシス)。

A嘔吐・水も飲めない:
脱水症状や体の中のミネラル・バランスの異常をきたし、体内の機能が上手に働かなくなります。

B肝機能障害:軽い黄疸などが出ます。

C腎機能障害:血圧が低下することで腎血流量が低下し、異化による脂肪代謝産物(ケトン体など)により腎機能が低下します。蛋白尿が出ることがあります。

D精神症状が出ることもあります。

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現在9週目の妊婦さん。3人目の妊娠ですが、今回はつわりの症状がひどく来院されました。
胃がムカムカしていて、「とにかく食べられるものがない」「何を食べても、食べては吐くの繰り返し」といった症状でした。体重も減りかなりしんどそうでした。
当初は「梅干しなら食べられる」「氷なら大丈夫」と仰っていましたが、今回は「梅干しや氷もダメ」とのことでやむを得ず吐くのを覚悟で無理やり口にされているそうです。

この妊婦さんは現在つわりがきつく、食べては吐き水も飲めない状態ですので妊娠悪阻への進行も無いわけではありません。ですが鍼灸治療の後、ムカムカは消え嘔気も無くなること、体重の減少は止まった事などより悪阻へ進行するか否かはもう少し経過が必要です。もちろん産科の主治医の診断が最優先となりますが。

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「なんだか双子のような気がするんですけど」と初診の時に仰っておられました。
多胎によりゴナドトロピンの量が増えてつわりがきつくなっている可能性も無いわけではありません。
母のカン、案外的中しているのかも知れません。
産科への誘導も常に考慮に入れ、慎重に「つわり」の経過を見守っていきたいと思います。
「母子ともに健康で安全な出産」までがゴールだと考えます。

江戸川区北小岩 千葉県山武市
はなのやま鍼灸院
http://hananoyama-hariq.com
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2015年04月27日

温灸による体質改善とお体の土台つくり

5月1日より「温灸のみの施術」を開始します。

当院の温灸は東洋的な考え方に基づき、滞った冷えを動かし全身(心)を温め緩めますので、定期的に継続されることで、溜まった疲労・ストレスの解消や養生の意味も含めた「体の土台を作る健康によいお灸」です。

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施術時間も短く、お着替えの必要や体位の変換もほとんどありませんので、ご高齢の方・お体の不自由な方にも受けていただきやすい施術です。

個々の症状によってはこの温灸治療の継続のみでは改善しにくいものもありますが、「お体の土台作り」ですので継続されることで以前よりも症状が改善しやすい状態に近づいていくことを実感していただけると思います。

□完全予約制とさせていただきます

□料金は1回¥1.500(税込)です。
*5月末日まで1回¥1.200とさせていただきます。まずはお試しください!!
*お得な回数券もございますのでご利用ください!

□時間は約20分程度です。
*施灸後は長く温泉につかったのと同じ状態になりますので、当日の入浴(シャワーは可)や飲酒、激しい運動などは控えてください。

*他の治療を追加する場合には必ず事前にその旨をご説明しご了承をいただいてから行います。

*ネット環境に無いシニアの方も多いと思われます。
よろしければご家族・お知り合いにご紹介いただけますようお願いします。(^^)

江戸川区小岩
はなのやま鍼灸院 
03-3671-4730
(5月1日より0120-012850)
受付:午前10時~午後8時(無休)
http://hananoyama-hariq.com
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2015年04月25日

美肌年齢〜女性ホルモンと肌トラブル〜

「肌年齢」という言葉を誰もがご存知だと思います。
先日も、吸収しやすいヒアルロン酸やコラーゲン配合の基礎化粧品のCMが宣伝されていました。
「これを塗っていたら肌年齢が20歳若返りました。」とか
「乾燥肌で悩んでいた方がシットリした皮膚に戻りました。」とか。

女性特有のきめ細かくサラサラでシットリした肌。
皮膚のコラーゲン線維は皮膚の「真皮」で合成され細胞どうしを繋ぎ網目状の線維になります。その網目の間を埋めるように水分を含んだヒアルロン酸が増加します。
このコラーゲンによる線維合成・ヒアルロン酸分泌が促されるほどに、
一般に言われる「肌年齢」というものは若返って見えるのだとされています。

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真皮のコラーゲン線維生成はエストロゲン(卵胞ホルモン)と呼ばれる女性ホルモンに感作されやすい性質を持ちます。言い換えれば、エストロゲンが十分に分泌されている状態ではお肌は美しく保たれやすい、ということでもあります。

消化器からダイレクトに摂取されたコラーゲン(タンパク質)やヒアルロン酸(ムコ多糖類)がどの程度皮膚に浸透し維持されるのかはかなり疑問ですが、そのままの形で肌の真皮に補充されることはあり得ません。一度分解され違う形に再生されお体の様々な場所で使われるのだと思います。

ヒアルロン酸配合の化粧水をつけると肌がシットリすると感じる方も多いですが、ヒアルロン酸が真皮に吸収されるわけではなく化粧水により保湿効果が高まっている状態だと思われます。

そんな企業商戦とは別に、自分の体内で生成されたコラーゲンやヒアルロン酸は確実にいい仕事をします。
内側、つまり女性ホルモン分泌の改善から「お肌のトラブル改善」や「美肌効果」を目指して行かれるのも有効な選択肢の一つだと思われます。

加えて、体内での生成促進にはビタミンcや必須アミノ酸のリシン(豆類や魚に含まれる)が必要となります。こういった食生活の習慣もお肌の状態に影響しています。


東洋医学に基づいた鍼灸治療は婦人科疾患改善に有効であると言われています。
当院で行っております「不妊症治療」や「婦人科疾患の治療」などにおいても
女性ホルモン・バランスの改善がベースになっております。

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東洋的な考え方に基づいた「女性の美」とは、やはり心身の内側の健康(気血水の働き)から滲み出るものであるような気がしています。より内面からの「美肌改善」に東洋医学に基づいた鍼灸治療と食生活の改善をお奨めします。

江戸川区小岩 千葉県山武市
はなのやま鍼灸治療
http://hananoyama-hariq.com
posted by はなのやま at 16:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 女性の症状